沖縄の海の危険生物たち:石垣島編(猛毒につき注意 )

ここ石垣島は、毎年3月に日本一早い海開きが開催される島として有名です。
海開きの日を境に、徐々に観光客が増えて行き、 石垣島の海水浴ビーチなどの観光スポットには、
解放感に満ちた観光客がたくさん訪れますが、ちょっと待ってください!!

沖縄の海、石垣島の海は確かに魅力的ですが、一歩間違えると命を落としたり、
命を落とさないまでもせっかくの旅が台無しになる程の、危険生物が潜んでいる事をご存じですか?

海の危険生物


では、海で遭遇する危険生物を回避し、
思い切り石垣島の海を楽しむ為にはどうしたらいいでしょうか?

それは当たり前の事ですが、石垣島の海に潜む危険な海洋生物を知る事です。

せっかくの観光ですので、あまり神経質になる必要はないですが、
それでも事前に、猛毒を持ったり、噛まれると危険な海の生き物の予備知識を持って置く事で、
危険を回避でき、思い切り石垣島観光を楽しむ事が出来ます。

それでは石垣島の海に潜む危険な海洋生物を紹介します。

目次:(目次をクリックすると該当箇所にページ内ジャンプします。)

ハブクラゲ (キロネックス)
カツオノエボシ (電気クラゲ)
ガンガゼ
ウミヘビ (方言名:イラブー)
オニヒトデ
ウンバチイソギンチャク
アンボイナ (巻貝)
フグ
シモフリアイゴ (方言名:エイグァー)
ゴマアイゴ (方言名:カーエー)
アカエイ
ヒョウモンダコ
オニダルマオコゼ
ゴンズイ
ミノカサゴ
スベスベマンジュウガニ
ウミケムシ (海毛虫)
ツムギハゼ
毒ウツボ
トゲモミジガイ

<番外編:毒は無いけど危険な海洋生物たち>
サメ (イタチザメ、ホオジロザメ)
シュモクザメ (ハンマーヘッドシャーク)
ダツ


<さいごに>
離岸流 (リーフカレントについて)


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ハブクラゲ ( キロネックス )

ハブクラゲ

ハブクラゲ (キロネックス)は、毎年5月~9月末にかけて発生し(ピークは7月8月)、
県内海水浴客への被害が最も多く報告されている危険な海洋生物です。

沖縄県のデータによると、平成26年度の海洋危険生物等による刺症被害277件のうち、
128件(全体の46%)がハブクラゲによる被害だそうですから、
いかにハブクラゲ被害が全体に占める割合が多いかが分かります。

また、そのうち93件(73%)の被害がハブクラゲ侵入防止ネットの外で起きている、との事ですので、
海水浴を楽しむ際は、絶対に、ハブクラゲ侵入防止ネットのあるビーチで、
しかも侵入防止ネットの内側のみで海水浴を楽しむようにするなど、 細心の注意を払ってください。


ハブクラゲが発生する場所には特徴がありまして、潮流が速い場所では出没数は少ないですが、
波が淀んでいたり、潮の流れがあまり速くない入り江の様に囲われたビーチや港によく出没します。


また、水深50センチ程度の浅瀬にもよく入ってきますし、色も透明なので、見慣れていないと、
見分けがつき難く、回遊性も非常にあるクラゲなので油断禁物です。
特に砂浜の波打ち際などを好んで回遊していますので、海水浴の際は要注意。

石垣島では市内漁港、南および西海岸のビーチがハブクラゲの多発スポットで、発生時期になると
よく見かけますが、北部の平久保半島など、比較的ハブクラゲ出没の話を聞かない地域の浜でも
見た事が有ります。ですので、ハブクラゲ発生時期に海に入る際は、場所を問わず警戒が必要です。

ハブクラゲに刺されると耐え難い程の激しい痛みに襲われ、刺された箇所は糸状の跡となって
残ります。 こうなるともう、楽しいはずの観光旅行も台無しですし、
人によってはアナフィラキシー・ショック(全身の強いアレルギー反応)を起こして
15分ほどで死に至る場合もあるほど、猛毒を持つクラゲなので、遊泳の際は十分気を付けて下さい。

万が一、ハブクラゲに刺されてしまったら、直ぐに海からあがってください。
そして、食用酢を患部にたくさんかけながら、小枝などで触手を取り除き、
その後は氷で冷やして直ぐに病院に行って下さい。
刺された範囲が広い場合は、救急車を呼んでもいいです。


触手を真水で洗い流すと、浸透圧の関係で刺胞球から毒針が逆に発射されますのでNGです。
ビールやアルコール類もNG。食酢が無ければ海水で洗いながら、触手を取り除く。
無闇に砂でこすって刺激すると、刺胞球から毒液を含んだ毒針が発射され、被害が拡がります。

食酢は刺胞の発射を抑制しますが、痛みを軽減する効果はありません。

ハブクラゲ侵入防止ネットが無いビーチで泳ぐのはお勧めできませんが、
Tシャツやウェットスーツ、スパッツなどを着用し、肌の露出をなるべく少なくすると、
万が一、刺された場合でも、刺胞が皮膚まで届かなくなるので、
刺症被害を最小限に食い止める事ができます。

石垣島でハブクラゲ侵入防止ネットがある海水浴場

  1. 南ぬ浜町人工ビーチ
  2. 真栄里(マエサト)ビーチ
  3. フサキビーチ
    ※侵入防止ネットはありますが、外にはハブクラゲがウヨウヨいますので外側では泳がないように!
  4. 底地(スクジ)ビーチ
    ※ここも侵入防止ネットがありますが、外にはハブクラゲがウヨウヨいますので外側では泳がないように!
例外として、ハブクラゲ侵入防止ネットは無いですが、
僕ら島人はよく米原キャンプ場の海で泳ぎます。 楽しいですよ。そして海水浴が終わった後は、
近くの荒川の滝に行き、滝つぼ飛び込んで冷たい川の水で水浴びします(笑)

・・・夏真っ盛り、時々、漁港周辺で釣りをしていると、幽霊のように触手をユラユラさせながら
(しかも小魚をたくさん触手にくっつけて)泳ぐハブクラゲを見かけますが、
あの気持ち悪さは何とも言えませんね。 くれぐれもご用心を。




カツオノエボシ (電気クラゲ)

カツオノエボシ

このカツオノエボシも刺されると、ハブクラゲのようにアナフィラキシー・ショック
引き起こして死亡する場合があります。とても小さいクラゲですが、非常に恐ろしいクラゲです。
別名:電気クラゲとも言われています。

ごく稀にですが、カツオノエボシの死骸が、大量に、海岸に打ち上げられているのを見かけます。
死んでいても触手には猛毒が有りますので、見かけても決して触ってはいけません。

特にお子さんなどは、浜に打ち上げられているカツオノエボシの綺麗なブルーの色や、
風船状の頭部に興味を持って、誤って触ってしまい、刺されるケースも想定されますので、
海では知らない物に不用意に触ったりしない様に注意するなど、
事前の対策が親御さん側に必要です。

とは言っても、普段、カツオノエボシは沖合を漂っていますので、あまり見かけないですが、
しかし用心するにこした事はありません。

万が一、カツオのエボシに刺された場合は、絶対に食酢真水を使用しないで下さい!!

ハブクラゲの場合は食酢が刺胞毒の発射を抑制しますが、カツオノエボシの触手を取り除く際に、
食酢や真水をかけるのは間違った応急処置になります。なぜなら、

食酢をかけてしまうとかえって カツオノエボシの刺胞球から 毒針が発射されてしまい、
真水をかけると浸透圧の関係で、これまた毒針が発射され、傷が酷くなるからです。


刺された範囲が広かったり、様子がおかしい場合は直ぐに救急車を呼びましょう。



<ポイントのまとめ>

食酢 真水 海水
カツオのエボシ NG NG OK
ハブクラゲ OK NG OK

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ガンガゼ

ガンガゼ

ガンガゼの長くて鋭い棘には毒が有り(弱い毒なので命に影響はないが)、
容易に人の皮膚に突き刺さり、ダイビングスーツなどもいともたやすく突き破ります。
しかも細い棘は中が空洞のようになっていて、細かいギザギザも有るため、抜け難く折れ易い。
折れた棘は皮膚下に残りやすく、傷口も化膿しやすいので、深く刺された場合は病院へ行きましょう。




ウミヘビ ( 方言名:イラブー )

ウミヘビ(イラブー)

沖縄ではウミヘビの事を方言名でイラブーと呼び、
燻製(くんせい)にした物を汁物に入れ、薬膳料理として食す食文化があります。

イラブーは口が小さく、ハブほどの攻撃性は無いが、強烈な神経毒を持っており、
その毒はハブの20倍( 1説では70倍とも80倍 )、コブラの15倍ともいわれる。

海水浴中に出くわすと、まれに人の方に寄って来ることがあります。
危害を加えない限り、噛み付いたりしてくることは滅多に無いとのことですが、
海水浴をしている時など、 むしろその事に慌てて溺れないように注意しましょう。

また、夜間、浜辺でキャンプをしている時など、浜の場所にもよると思いますが、
キャンプファイヤーの火の光に誘われて、 海中から浜辺に出て、
火の近くまで寄って来る性質もあります。その面でも気を付ける必要があります。

僕らは一度、石垣島北部平久保半島の浜でキャンプファイヤーをしていて、
そのまま火の傍で眠っていると、イラブーが2匹も、海から火の側に寄って来ているのに気付き、
大慌てで飛び起きて、発狂しながらその2匹のイラブーを火の中に放り込んだ経験があります。

その後は、恐る恐る焼けたイラブーを食べてみましたが、骨が多すぎて食べられませんでした。
やっぱりウミヘビは汁物に入れた方が美味しいと思いました。



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オニヒトデ

オニヒトデ 

サンゴ礁に甚大な被害をもたらすオニヒトデは、地元ダイビング協会などによる酢酸注入法を用いた
駆除活動が功を奏し、 現在、個体数はかなり減ってきています。
八重山ダイビング協会の発表によると、この7年間で駆除したオニヒトデの数はおよそ17万匹。

オニヒトデが異常発生すると、森の木々の十数倍もの光合成を行って酸素を排出し、
二酸化炭素を吸収して地球の温暖化を防ぐ貴重な珊瑚が喰い荒らされてしまいます。
その結果、珊瑚に住み着く魚も居なくなるし、海の生態系もおかしくなってしまうし、
漁業や観光にもダメージが出て・・・と、 良い事が一つも無いので、
同協会の皆さんには、今後も駆除活動を頑張って欲しいですね。

石垣島でオニヒトデが確認されている場所は、北は平久保半島西海岸から、西の名蔵湾にまで及び、
大潮の日など、親子連れで海遊びをする時に、ビーチやリーフに取り残されたオニヒトデに触れて、
刺される被害が想定されますので、十分、気を付ける必要があります。

宮古島ではダイビングインストラクターがオニヒトデの駆除中、誤って手を刺され、
その後、アナフィラキシー・ショックを起こして死亡した例が報告されています。

オニヒトデの天敵は?

オニヒトデの天敵は意外にも造礁珊瑚。
造礁珊瑚ポリプがオニヒトデ浮遊幼生を食べ、オニヒトデが大きくなると
今度は造礁珊瑚が逆に食べられるといった相互捕食関係にあります。

他にもフリソデエビ、アカホシサンゴガニ、モンガラカワハギ、 クラカオスズメ、フグ科の魚、
ハタ科の魚、ハゼ科の魚、ホラ貝などがオニヒトデの天敵として知られています。




ウンバチイソギンチャク

ウンバチイソギンチャク

ウンバチ。方言で海の蜂と言われ、触れると刺胞毒が発射されて刺されます。
刺されると激痛が走り、みみず腫れができて大きく膨れ上がり、完治まで長期間を要します。
人によっては肝臓疾患を併発する事もあります。

イソギンチャク系の中でも一番毒性が強い危険生物として知られるウンバチイソギンチャクは、
沖縄ならどの海域でも見られますが、周囲の珊瑚や岩礁に溶け込んでいる為、見分けるのが難しく、
遊泳中、波に煽られて身体を支えようと、珊瑚や岩礁に手を伸ばしたら、
そこに張り付いているウンバチイソギンチャクにうっかり触れてしまったり、
海藻に覆われた岩礁だと思って踏んだら、そこにウンバチイソギンチャクが居て、
バチバチと刺されるケースがあるので注意が必要です。

ウンバチイソギンチャクに代表されるイソギンチャク系は、そのほとんどがクラゲのように
刺胞毒を持っていますので、見かけても絶対触らないようにしてください。

万が一、ウンバチイソギンチャクに刺された場合は、無闇にこすらず、
海水で触手や刺胞球を洗い落としてください。

その際、絶対に食酢真水を使用しないこと。カツオノエボシやウンバチイソギンチャクに刺された場合、食酢や真水を使用すると、かえって刺胞球が刺激され、刺胞毒が発射されます。

対応が遅れると患部が壊死する場合もありますので、
応急処置を施した後は、氷で冷やしながら、すみやかに病院へ行って下さい。



<ポイント>

食酢 真水 海水
ウンバチイソギンチャク NG NG OK

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アンボイナ(巻貝)

アンボイナ(巻貝)

アンボイナ(イモ貝)は、大きさは8cm~15cmくらいの毒貝で、
赤茶色と白が混ざった綺麗な模様をしています。

コノトキシンという最強部類の神経毒を持ち、かえしの付いた口舌という鋭い毒矢を
口から発射して、小魚などの獲物に毒を注入し、瞬時に動けなくして丸飲みします。

このアンボイナの持つ神経毒(コノトキシン)は、なんとコブラの37倍、
世界最強の毒蛇インランドタイパンの2倍もの毒
を持つと言われ、

その毒性がものすごい訳なのですが、
厄介な事に毒を無毒化する血清が存在しません

ですので、刺された場合、
ただちに刺された部分の心臓に近い方を、ベルトや破った衣服等で縛り、
傷口を少し切って自分の口で吸い出すしかありません。


アンボイナは殺人貝として世界中で知られており、刺されると致死率も高い為、
俗にCigarette snail (葉巻貝:タバコを一服する間に死亡するの意)とも言われ、
沖縄でもアンボイナを猛毒ハブになぞらえ、ハブ貝と言って恐れられています。

人が刺されるケースとしては、サンゴ礁域内で、食用目的や観賞用の貝を拾っている最中、
アンボイナとは知らずに採取してしまい、ポケットや袋に入れて持ち運んでいる時、
袋越しに刺されたり、直接、手に持っている時に刺されて呼吸困難、歩行困難に陥り、
絶命する例が多く報告されています。

また強力な神経毒の為、動けなくなって溺死するケースもあるそうです。
なので刺された場合は応急処置をしながら、直ぐに陸上にあがって病院に行きましょう。

英名:Killer Cone Snail(キラー・コーン・スネイル)


フグ

フグ

石垣島の海にも猛毒を持つフグが何種類か生息しています。
フグは内臓系(肝臓、卵巣など)や皮に、人が食べると筋肉や神経が麻痺し、
呼吸困難に陥って死亡する猛毒のテトロドトキシンを持っています。

フグ毒のテトロドトキシンは300℃以上加熱しても、分解されないほど熱に強く、
解毒剤もありません
ので
厄介な毒です。

余談ですが、同じフグ科のハリセンボン(方言名:アバサー)には、
内臓にも毒が無く(僕らは内臓は食べず、身のみ食べますが)、
普通に食べる事ができます(沖縄県衛生環境研究所調べ)。

しかしハリセンボンは獲った後のさばきがとても面倒くさい魚で、
さばきに慣れていない人はハリセンボンを獲ることや貰う事すら敬遠しますが、
さばいた後に食べるその味たるや、驚くべきほどの珍味であり、
から揚げにするとまさにチキンその物の味で、海の魚とは到底思えないほど美味しい魚です。

※(注意)ハリセンボンと猛毒を持つフグの見分けが付かないまま、
勘違いして獲って食べると死亡しますので、気を付けて下さいね。

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シモフリアイゴ ( アイゴ科、方言名:エイグァー )

エイグァー(アイゴ) 

エイグァーは、背びれ、腹びれにある毒針に、
痛みを倍増させる毒を持っていて、少し刺されただけでも激しく痛みます。

どういう痛みなのか?を例えると、火傷の痛みと針で刺された痛みが同時に襲ってくる痛みです。
例え死んだエイグァーであっても、針が少しかすって指に刺さるだけでも危険です。

僕ら島人は、漁港などでエイグァーを釣ると、誤って刺されないようする為、
先ずハサミで背びれ、腹びれにある 毒針をチョキンと切り落とします。
しかし切り落とした針にも毒が残っていますので、釣りの最中、うっかり刺されないよう海に捨てます。

アイゴ科のエイグァーは刺されるとかなり痛いですが、命の危険性まである魚ではありません。
そしてマース煮(塩煮)にするとまあまあ美味い魚です。

島の釣り人の間では定番の魚でして、匂いはきついですが、
腹ワタをしっかり取り払って、調理=(塩煮)すると気にせず食べる事が出来ます。

本土ではエイグァーを干し物にして食べるそうですが、その食べ方も美味いとの事ですので、
今度からはマース煮だけでなく、一夜干しにも挑戦して食べてみたいと思います。

ちなみに僕の釣り仲間の間では、臭い魚をひとくくりに「ピー・フィッシュ」と呼んでいて、
魚をさばく時によく笑いのネタにしています (ピーとは石垣島の方言でおならの意)。
なぜなら、腹ワタ(内臓)を取り除いている時、プーンとおならのような強烈な匂いがするからです。

※調理して食べたい方に一言。エイグァーの臭みを取るコツは、
腹ワタを傷つけぬようしっかり取リ払った後、腹の奥にある背骨周辺に残っている黒いスジも
しっかり取る事です。これが臭い匂いの元。
※包丁を入れてさばく時に、腹ワタ(内臓)を傷つけると、魚身に臭みが付くので注意。




ゴマアイゴ ( アイゴ科、方言名:カーエー)

カーエーもエイグァーと同じアイゴ科で、背びれ、腹びれに痛みを倍増させる毒を持っています。
釣った後の取り扱いはエイグァーと同じく、ハサミで毒針をチョキチョキと切って、
切った毒針にあとで足などを刺されないように、毒針を海に捨てます。

カーエーもマース煮(塩煮)にして食べると美味いので、
島の釣り人の間ではまあまあ人気がある魚です。

ところで沖縄には小さな小魚を塩漬けにして瓶に入れ、
スクガラスという名前で販売している特産品があるのですが、
このスクガラスとはカーエーやエイグァーの稚魚を集めて塩辛にした食べ物です。

昔の沖縄のおじー達は、このスクガラスが大好きで、よく酒の肴として、
島豆腐の上にスクガラスを載せ、シークァーサーと醤油をかけて
美味しそうに食べていました(ああ、書いていてゆだれが出てきた)笑。

※スクガラスのスクとは方言でカーエーやエイグァーの稚魚の事で、ガラスとは塩辛の意。



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アカエイ

赤エイ

エイと言うと優雅に泳いでいる印象を持ちますが、想像以上に速いスピードで泳ぐ事ができます。
尻尾には細胞を壊死させる毒ヤリを持っていて、大きいエイになると、
人の脚を毒ヤリで貫通させるほどの力で刺してきます。

しかも毒ヤリには細かい返しが付いている為、刺されると簡単には抜けません。
そして刺される箇所が悪いと死亡します。

浅瀬の砂地の下に潜って休んでいる赤エイを、
間違って踏んでしまい、刺されてしまうケースが多いようです。

※エイと言えば、マンタが有名ですが、
マンタはアカエイの様な毒や毒ヤリを持っておらず、安全です。




ヒョウモンダコ

ヒョウモンダコ

ヒョウモンダコは大きさが10pくらいの小さなタコで、
唾液にフグ毒と同じテトロドトキシンを持っています。

泳ぎは不得意で、周囲の岩礁などの色にカモフラージュしながら、海底を這っています。
興奮したり危険を感じると、身体の表面に鮮やかな青い豹柄模様が出てきて、
相手をその警告色で威嚇する。その模様がまるで豹のようである事から、
”豹紋”ダコと名付けられたそうです。

万が一、噛まれた場合は、噛まれた方の上部を縛り、傷口から毒を絞り出してください。
そして直ぐに病院へ行きましょう。

※口で毒を吸い出すとテトロドトキシンを飲み込む可能性がある為、危険です。



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オニダルマオコゼ

オニダルマオコゼ

オニダルマオコゼは背びれに鋭い毒針を持っていて、刺されると激痛が走って、
傷口が大きく腫れ上がります。その後、しびれや麻痺、重症の場合は呼吸困難、
血圧低下、心肺停止などの症状が出ます。

オニダルマオコゼの毒性は魚類の中でも非常に強く(ハブ毒の数十倍とも言われる)、
毒の量も多いので死亡例も多い。

また、周囲の岩やサンゴそっくりに擬態している為、見分けるのが非常に難しく、
その容貌もまるで岩のようであり、砂の中に潜んでいる事も多い為、
誤って踏んで刺されるケースが多いです。
なので海で泳ぐ時はあまり裸足にならない方が良いでしょう。

もし刺された場合は、直ぐに海から出て、傷口から毒を絞り出し、救急車を呼んで下さい。
オニダルマオコゼの毒は強力な毒ですが、タンパク毒の為に熱に弱く、
55℃以上の温度で毒の活性が失われる(約15分以上)との事ですから、
火傷しないように55℃以上の温度に患部をつけたり、お湯をかけたりしながら、
救急車が来るまで、応急処置を施すと良いでしょう。

危険な魚ではありますが、実は食用にもされており、
特にから揚げにすると非常に美味いとの事です。




ゴンズイ

ゴンズイ

夜中、釣りをしている時、港湾施設などの護岸壁の直ぐそばで、
固まって泳いでいるのを見たことがあります。

なんだろう?と思い、釣り用の大きな網ですくうと大量に採れたので喜びましたが、
よく観ると毒を持つゴンズイでしたのでがっかりして海に戻した経験があります。 

ゴンズイの顔はナマズに似ていて、髭があり、いつも群れで固まって泳いでいる為、
その塊はゴンズイ玉と言われる。背びれ、胸びれに毒針を持ち、体の表面の粘液にも毒が有ります。
釣れたゴンズイを釣り針から外す時、誤って指を刺されるケースが多いので気を付ける必要がある。
ゴンズイに刺されると激しく痛み、酷い場合は細胞が壊死します。



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ミノカサゴ

ミノカサゴ

ミノカサゴは背びれ、胸びれに毒針を持っていて、刺されると激痛に襲われる。
夜行性で普段は岩場や珊瑚などの陰に隠れているが、港などの護岸壁の近くでも見かける時がある。

普段はクジャクのように毒羽を広げ、 同じ所でジッと静止してたり、のろいスピードで泳いでいるが、
刺激すると、猛スピードで護岸下の隙間に潜って隠れる。 意外にも動きが速い。

また、ミノカサゴは近くに寄り過ぎたり、ダイバーなどが撮影の為にしつこく追い回すと、
怒って向かってくることがあるそうです。

余談ですが、ミノカサゴを食べた経験のある人に聞くと、味は意外に美味しいとの事ですよ。




スベスベマンジュウガニ

スベスベマンジュウガニ

小さいスベスベマンジュウガニは浅瀬でよく見かけます。
このカニはフグと同じ猛毒のテトロドトキシンを持っていて、食べると死亡します。

全体的に丸っこくて、甲羅の色も何となくおかしく
(石垣島で見かけるものは潜水艦のような深い黒紫色をしています)、
小さいので食べようという気にはならず、無視していましたが、
知らずにカニ鍋にして食べてたら危なかったです(汗)



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ウミケムシ( 海毛虫 )

ウミケムシ

触ると折れやすいガラス繊維のような毒針がたくさん付いていて、
刺されると、激しいかゆみと火傷のような症状が出て腫れ上がる。

ウミケムシの毛にある毒は、毒蛾の毒毛針と同じ「コンプラニン」という成分です。

刺された場合、患部は闇雲にこすらず、
先ずはセロハンテープやガムテープなどを使って毒針を取り除き、
残った毒針を砂などでこすって落とした方が良いとの事です。
その際、消毒用アルコールを使うとなお良いようです。

※蛇足ですが、毒針の性質という点ではサトウキビの葉の根元にあるような
細かい毒針と似てますね。 サトウキビの毒針に刺されると非常にかゆくなり、
小粒の膿が生じるじんましんになりますが、 サトウキビの毒針もとても折れやすく、
ガラス繊維状という点ではウミケムシの毒針と似ています。




ツムギハゼ

ツムギハゼ

ツムギハゼは内臓や皮にフグと同じ猛毒のテトロドトキシンを持っており、
釣りをしていると普通に釣れます。

まさかこのツムギハゼがフグと同じ猛毒を持っているとは思ってもいませんでした。

釣れても雑魚なのでいつも海に捨てていたのですが、
今考えてみると食べなくてよかったと胸をなでおろしています(汗)

また、釣りの時に、エサのサンマが無くなったら釣れたツムギハゼをさばいて、
サンマの代わりにする事もよくありますが、魚の食いつきもあまり良いとは言えない魚です。
やっぱり毒が有るからでしょうか?(笑)



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毒ウツボ

毒ウツボ

ウツボはナイフのような鋭い歯を持つ為、噛まれると酷い裂傷被害を被ります。
また、死んだ魚も食すためか、細菌やバクテリアが歯に付着していると言われ、
その為、噛まれると傷口が化膿しやすいとの事です。

ウツボはサンゴ礁や岩場にある割れ目や穴を住処にし、場所によっては電信柱くらいの
信じられない太さの超巨大メガウツボが居ますので、釣り人なども、
水位が股下くらいのリーフ上で釣りをする際は注意が必要です。

僕らは一度、岩礁の上で釣りをしているとき、「竜か!?」と思うくらいの超巨大ウツボが、
目の前のサンゴ礁の割れ目からヌルっと出てきて、悠々と僕らの目の前を回遊し始めたのを
目の当たりにし、茫然自失になったのを覚えています。

※これは誇大でもなんでもなく、本当に電信柱くらいの超巨大ウツボというのはいます。

といってもこれくらい巨大なウツボは滅多に見かけませんが
(小型中型のウツボはあちこちにいます)。

特に岩礁の多い場所で、釣り人が、釣った魚を網に入れて海に垂らして置いたり、
魚の腹わたやウロコを取ってさばいている時、匂いを敏感に嗅ぎつけて横取りしに来るので、
その時、噛まれたりしないように警戒する必要があります。

ウツボは食べる事もできますが、中には身にシガテラ毒を持っている毒ウツボもいるので
気を付ける必要があります。一度、釣りをしていると、小さなウツボが釣れたので家に持ち帰り、
ウナギを食べる感覚でフライパンで焼いて、かば焼きのタレをかけて食べました。
すると、おたふくのような症状が出て、体調が悪くなるわ、顔の皮膚が硬化するわで、
苦しんだ経験があります。

僕はその時、軽いシガテラ中毒にでもかかったのでしょうか?そのウツボは味も酸っぱくて、
ウツボにしては変な味だ、おかしいと思ったので、少ししか食べず、残りは捨てたのを覚えています。

その他、ウツボに関して注意すべきこと。

※ウツボ漁でもないのにウツボの穴を面白半分で塞いだり、小突いたりしてイタズラをしない事。
海でウツボに面白半分でイタズラすると追いかけてきて噛まれたり、仕返しされるとの事です。

※ウツボは危険ですが、ダイビングなどで餌付けをしてると、
頭を触れるくらい人に慣れる一面もあるようですよ。




トゲモミジガイ

トゲモミジガイ

名前にトゲモミジガイと名付けられていますが、ヒトデの仲間です。

地域によってはヒトデを獲り、茹でて、中にある卵巣を食べる所もあるようですが、
トゲモミジガイはフグ毒と同じテトロドトキシンを含有しており、
食すると中毒を起こすので食べてはいけません。

沖縄ではヒトデを食べる食文化は無いので、
トゲモミジガイで死亡した例は聞いたことがありませんが、
ヒトデを食べようと思っている人はヒトデの種類に気を付けてください。

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<番外編:毒は無いけど危険な海洋生物たち>

サメ ( イタチザメ、ホオジロザメ )

イタチサメ

サメは漁師が獲った獲物を横取りする為、地元漁師からも嫌われていて、
定期的に石垣島周辺海域で、大掛かりなサメの駆除活動が行われています。

意外にも市内登野城漁港周辺やサザンゲートブリッジ下にも時々出没したりします。
僕が高校生の時、登野城漁港周辺でよく泳いでいたのですが、成人した後、
直ぐそばのサザンゲートブリッジ下で釣りをしている時に、目の前を悠々と泳いでいるサメを
見かけて「こんな所まで入って来るのか?」と、ゾッとした覚えが有ります。

また、昔は民家の軒先に、サメの鋭い歯が付いた顎の骨を、誇らしげに飾ってある
海人の家もちらほらありましたが、今ではそういう光景も見かけなくなりました。

サメ対策としては、出血性の怪我をしている方はそもそも海に入らない、海の中で小便をしない、
などがあります。特にサメの嗅覚は、一滴の血を数キロ先からでも感知する事が出来るほど、
かなり優れていますので、血や小便(アンモニア)を海中に垂らさないように気を付けてください。

また、サメは音にも敏感で、海面でバシャバシャ大きな音を出すと、魚などが暴れていると思って
寄って来るとの事ですから、サメのそんな習性を利用し、貝殻を棒に付けてガチャガチャと音を立て
おびき寄せる漁もあるそうです。なので、遊泳中にバシャバシャと無闇やたらに大きな音を立てるのは
控えた方が良いでしょう。

万が一、サメに襲われた場合、付け焼刃的な対処策ではありますが、サメの急所は鼻ですので、
近くに来たサメの鼻を思い切り殴ったり、強くこすったり、突いたりすると急に大人しくなったり、
逃げて行くそうです。 憶えて置いて損はないはずです。

※サメは怖いですが、石垣島で海水浴場として指定されているビーチ内であれば、
そこまで神経質になる事はありません。普通の海水浴でサメ被害というのは、
石垣島で一度も聞いたことが有りません。個人的にはハブクラゲの方がもっと怖いです。

※ダイビング中にサメに遭遇した場合、酸素ボンベのエアーを思い切り口から吐き出すと、
上に立ち上る大きな気泡の塊に驚いてすぐに逃げて行くそうですよ。




シュモクザメ ( ハンマーヘッドシャーク )

ハンマーヘッドシャーク

サメには珍しく、群れをなして行動し、その数は数百匹になる事もある群れ性のサメ。
昔、海人から米原近くの山バレー前の海にウヨウヨいると聞いたことが有ります。 
与那国辺りでは大群で泳いでいるハンマーヘッドが見られるダイビングスポットが有るそうで、
それ目当てにダイビングされる猛者も居られるようですが、
ハンマーヘッドをわざわざ危険を冒してまで見に行くくらいですから、
なにか神秘的なものがあるんでしょうね。




ダツ

ダツ

大型・中型ダツは危険。口の先端が鋭く尖っていて、カミソリのような歯がノコギリのように
ついています。 夜、海を照らすライトに反応し、ライトの光めがけて突進してくる性質を持っている。

特に漁師などが夜間、電灯潜りをしている時など、ダツにさされて重傷を追うケースがあるので、
沖縄の漁師の間ではサメと同じくらい危険視されています。

あの鋭い口ばしで大きいダツに体を一突きされて、
ワニのように回転されるとひとたまりもないですからね。

小型のダツは石垣島のどの海域にも居て、釣り人なら年がら年中、目にします。
釣りの最中、針にかかった魚をめがけて突進してきて、
獲物を横取りしようとするので厄介物ですが、ダツが針にかかると引きが強い為、
釣り人としては面白い魚ではあります。

但し、味は刺身にしても、煮て食べても不味いので、釣れた魚がダツだと分かると
釣り人にガッカリされて海に捨てられるのがオチの魚です。



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さいごに:

離岸流(リーフカレント)について

離岸流(リーフカレント)

サンゴ礁に囲まれた石垣島では、砂浜の波打ち際やサンゴ礁の合間から、
沖に向かって潮が強く流れる箇所が有り、その現象を離岸流(りがんりゅう)といいます。

海岸から沖に向かって流れる離岸流の事を知らずにシュノーケリングなどをしていると、
知らない内に沖に流され、岸に戻れなくなる場合が有ります。

数年前に、若い女の子数人のグループが、離岸流が起きる場所を知らずに泳いでいると、
沖に流されて、浜に戻れなくなり、一夜、沖合で浮いたまま、
みんなで輪になって励ましあいながら過ごし、 翌日救助されるという事件がありました。

助かったのは奇跡に近いですが、リーフから沖合に流れる潮の流れは
人の力では太刀打ち出来ないほど強いので、事前に看板等で危険個所を確認して置く事が大切です。

離岸流(リーフカレント)

また、海外の事例ですと、(米)フロリダ州などでは離岸流による死者は、
サメと竜巻被害による死者の数よりも多いとの事ですので、決して侮る事ができません。

万が一、離岸流に流された時の対処策は、離岸流の流れに逆らわず、海岸線と並行に泳ぎ、
つまり真横に泳ぎ、離岸流の幅(バスくらいの幅とも10mくらいとも言われる)から脱け出す事です。
そしてその後に海岸まで泳いで戻る事です。


(画像出典)
wikipedia
沖縄県ホームページ:ハブクラゲ発生注意報の発令について
沖縄県ホームページ:海洋危険生物について

2015/06/15



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posted by 八重山人 at 04:13 | 海と山の危険生物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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